ぼくの相撲求道録

北の湖、千代の富士時代からの相撲ファン。横綱双葉山にも興味を持っています。ブログタイトルは双葉山(時津風定次)の著書『相撲求道録』から拝借しました。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

優等生から「悪役」へ―「横綱白鵬"孤独"の14年」を見て(続)

前の記事で、NHKスペシャル「横綱白鵬"孤独"の14年」を取り上げ、白鵬と双葉山を比較した(以下、写真は同番組から画面を撮影)。 ただ、この記事の中では、あくまで相撲内容に関することだけを取り上げ、意図的に触れなかったことがある。 双葉山が活躍し…

横綱相撲とは――「横綱白鵬"孤独"の14年」を見て

NHKスペシャル「横綱白鵬"孤独"の14年」を見た。 (以下、写真は同番組から画面を撮影したもの) 番組中「横綱の品格とは」と問われて「鬼のように勝ちに行き、土俵を降りれば優しく」 と答える一方「横綱相撲とは」との問いには「勝つこと」と答えた。 「…

送り吊り出し?――決まり手の名称を考える

《相撲四十八手ならぬ八十二手》 2001年より、それまで七十手だった大相撲の決まり手に、新たに十二手が加えられ、八十二手となった。 大相撲 決まり手 大図鑑 全82手《ハンディ版》 ベースボール・マガジン社 Amazon 七十手では分類しきれないものを加えた…

さらば白鵬 さらば「双葉山」の夢

ベースボール・マガジン社『大相撲戦後70年史』17ページより 2004年夏場所、新入幕の白鵬を見たときの印象を忘れることはできない。 十二勝という成績も見事だったが、それだけではない。 朝青龍以上の素質だということはすぐわかった。 これは大相撲史上最…

千代の富士の先祖に横綱がいた!?

子どもの頃に買った本『燃えよ!千代の富士』(講談社)。 千代の富士の初優勝、大関昇進時に刊行されたもの。 当時は(今でも?)こういう厚めの子ども向け文庫サイズ「百科」本というのがよくあった。 ●横綱 嶽の浦? その中に気になる記述が。 千代の富士…

しこ名の怪

別に「怪」というほどの話でもないのだが・・・ 小錦 今のように外国人力士が多くはなかく、むしろ珍しい時代で、同じハワイ出身の高見山が同郷からスカウトして来たということもあり、入門時から話題になっていた。 新弟子としては規格外の体格も注目されて…

相撲界を追われた横綱二人 ② 双羽黒(北尾)

千代の富士全盛期 最大の強敵 ついに1回も優勝はできなかったが、80年代後半の、全盛期に向かう千代の富士と最もいい勝負をしていたのが双羽黒=北尾(対千代の富士戦6勝8敗。もっとも他に優勝決定戦で2敗しているが、それは千代の富士との同点が2回…

相撲界を追われた横綱二人 ① 輪島

相撲では「下手(したて)は下手(へた)に通ず」などと言われ、上手からの芸を身に付けなくては駄目だとされる(上手と下手のせめぎ合いでは上手が有利)が、そんなセオリーに異を唱えるかのように、左四つからの下手投げを得意とし「黄金の左」と称えられ…

思い出に残る相撲―千代の富士 vs 北天佑 初顔の激闘(1981年初場所十三日目)

まだ相撲を見始めたばかりの子どもの頃、 ――投げられたのは千代の富士の方だったが、「なぜか」二人の体が北天佑側に傾いて倒れ、千代の富士が「運よく」勝ちを拾った――この相撲をスローで見ながらそう思っていた。 1981年初場所十三日目。 千代の富士は…